あっという間に2022年がはじまりましたね。今年こそ、平穏な日々が戻ってきますようにと願うばかりです。振り返ってみると、2021年も続いた相変わらずの自粛生活は、より自分自身と向き合うきっかけになったという方も多いと思います。ライフスタイルを見直し、身につけるものもより自分に心地いいものや本当に好きな少数精鋭のものに絞った方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。占星術の世界では“土の時代”から“風の時代”に移行し、それまでの金銭、物質、権威が重要視されていた時代から、知性やコミュニケーション、個人を重視する時代に。昨年は物を大量に消費しない、サスティナブルな生活がより推奨されたように思います。もしかしたらそれは、風の時代の象徴と言えるのかもしれません。占いを信じない方も今世界中で取り組まれているSDGs(Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標の略)には目を向けずにはいられないくらい、世の中は“サスティナブル”な取り組みをはじめているように思います。
こちらのコラムの第17回目に書かせて頂きましたが、私は骨格診断は、このサスティナブルに大いに貢献すると思っています。それは、自分に似合う物を知ることで、買い物の失敗が少なくなるからです。骨格診断を軸にして買い物をした服は登場回数が自然と多くなり、袖を通すだけでばっちり似合っているという安心感と自信を得られます。だからこそ、それがお気に入りの一着となり、長く大切に着るようになるでしょう。そしてこれからもその動きは加速すると思っています。
2022年の春夏の展示会では、多くのブランドが“デッドストック”の生地などを使った服を提案していました。お話を聞くと、時代が“サスティナブル”を声高く言う前からたとえばUNION LAUNCH(ユニオンランチ)やBEAMS COUTURE(ビームスクチュール)、ne Quittez pas(ヌキテバ)などの注目ブランドはずっとそこに目を向けていたそう。デッドストックとは、売れ残った在庫のことで、販売されていない衣服、廃棄布、製品の売れ残り品や在庫品のことを言います。このデッドストックを使用することで、ファッション業界の廃棄物を削減し、布地を製造するときに生成される化学物質、水、温室効果ガスの数を削減できるそう。そのような動きの中で、さきほど挙げたようなブランドを中心にシーズンの区切りをつけないアイテムがたくさん出てくるようになりました。時期が過ぎたらセールに出されてしまうようなものではなく、基本的に通年売られるような物を作ることに力を注ぐブランドがじわじわ増えているというわけです。同時に、ファッション雑誌の企画も“シーズンレスで使える服”というようなものが目につくようになりました。合わせるアイテム次第で春から秋まで着られちゃうような服、キャミソール型ワンピースはその一例です。その上にざっくりとしたニットを合わせてブーツを履いたら、真冬の今時期に、春はカットソーやシャツ、ブラウスを合わせて。暑くなってきたらタンクトップやTシャツで。足元をスニーカーにすればオフの日も着られるけれど、ジャケットを合わせたらきちんとした場面にも行けちゃう。なんという汎用性の高さ! ちなみにトレンドだけで終わると思われていたロングジレやレギンスなども季節を超えて楽しめるアイテムです。
風の時代だから…という占い的なことを置いていたとしても、よくも悪くも「みんなが着ているから」という理由ではなく、服は自分軸で選ぶことが良しとされている時代。自分目線で長く着られるアイテムをきちんと選び、それを大切に着ていける人って素敵ですよね。今年はお洒落を考えるときの片隅に、“地球にもちょっといいこと”をそっと置いてみませんか。難しいことを考えなくても、「この服を買ったらどのくらいたくさん着るかな?」いろんな着方を考えてみる。計算ドリルと一緒で、その繰り返しがお洒落力を磨くと思うのです。というわけで、皆様今年は、骨格診断を軸にお洒落を楽しみ、できればそのさきの未来にもちょっと気を遣ってみましょう。骨格診断から広がる、世界平和。素敵じゃないですか?
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棚田トモコ
神奈川県出身。愛称は〝ティナ〟
光文社CLASSY.やJJなどを中心にファッションや美容ページ企画などのライターとして活躍する傍ら、骨格診断アナリスト協会(ICBI)にて骨格診断のディプロマを取得。以降〝骨格診断アナリスト〟としても活動中。
二神弓子/丸田久美子/
森本のり子/寺尾智子
2017年1月18日初版発行