骨格診断が世の中に広まり、多くの人々が自分の体型を考えるときのひとつの指針として“骨格タイプ”を考慮するようになった気がしています。そしてここ数年で“骨格診断アナリスト”もぐんと増えたようにも思えます。
そんな状況もあいまって、この春、3月から、ICBIとファッション雑誌CLASSY.がタッグを組んだ、“骨格診断アナリスト限定トレンド講座”がはじまります。ファッション雑誌で活躍するスタイリストがトレンドについて紹介し、骨格診断の生みの親でもある二神弓子先生がそれらを骨格診断の理論に基づいて解説をしてくださるというもの。2021年の年末、この講座の魅力をお伝えすべく、二神弓子先生と対談させて頂く機会を頂きました。すみません、なんだか宣伝みたいな始まり方になってしまいました。とはいえこの講座は骨格診断アナリストの皆様にとても有益なものになると思うのでぜひ参加して頂ければと思っていますが、今回私がみなさまと共有したいのはこのことだけではないのです。

 

 対談のなかで、“骨格診断”がたくさんの方々に認知されたことで「骨格診断の都市伝説」的なことも出てきたという話がありました。たしかに、雑誌やSNSなどのメディアでたとえば「ストレートタイプの人はVネックのデザインじゃないとだめ」とか、「ウェーブタイプの人はカッコいい印象のものは似合わない」とか「ナチュラル体型の人は可愛い雰囲気にならない」などの間違った情報を目にしたり、耳にしたり。
たしかに、ストレートタイプの方は首が短く、胸の位置が高いのでデコルテはすっきりとさせたほうがスタイルアップします。ただそれはVネックデザインでなければ絶対にだめということではありません。ネックラインは縦に長くあいていればUネックデザインだっていいし、クルーネックデザインであっても凹凸がなくてハリのある、サラッとした生地のものであればすっきりと見えますよね。
ウェーブタイプも骨格診断の理論で似合うとされているトップスは、たとえばパフスリーブだったり、デコルテに装飾があるものだったり、ボトムスならパンツよりもスカートのほうが似合うデザインの幅が広いのでそれらを素直に組み合わせると、スタイリングの仕上がりが甘い印象になることは確かです。でもそれはけっしてカッコいい印象にならないわけではありません。スカートはとくにフレアデザインのものは甘さが出がちですが、Iラインシルエットなら辛口な雰囲気を簡単に取り入れられるし、合わせるトップスもブラウスではなくてとろみのあるシャツにするだけでぐんとカッコいい印象に転ばせられます。また、スカートよりはセレクトできる幅は狭まるけれど、パンツもフレアデザインや柔らかい生地のもの、丈もほんのり短め丈のものをセレクトすればスタイルアップしながらもカッコいい雰囲気に。
ナチュラル体型もゆったりとしたサイズのもので長い丈のものを念頭におきつつも可愛らしい色をセレクトするだけでかなりフェミニンなテイストに寄せられるし、トレンドのフリルやレースなどのエリがあしらわれたブラウスも大きなエリのものだったり、ちょっとヴィンテージっぽい雰囲気のものをセレクトすれば、ナチュラルタイプにしっくり! 膝の出るボトムはたしかに苦手ではあるけれど、今の時期なら厚手のタイツを履いて膝を見せないようにしたりなど、工夫の方法はたくさん。このようなことは、骨格診断をきちんと勉強した方でないとわからないかもしれません。

 

 骨格診断に限ったことでなくても、注目されて興味を持ってくれる人が多くなればなるほど、大正解ではない情報が独り歩きしがちです。認知度と引き換えに広まる偏りがちな情報。そんな今だからこそ、骨格診断アナリストは基本をしっかりと身につけるだけでなく、知識をアップデートするべきだなと思うのです。骨格診断は似合うものを提案する軸にはなりますが、ファッションは常に進化していきます。その変化にしっかりとついていき、メソッドの絶対に変わらない根幹はお伝えしつつも、提案できる幅を広げるべきだと思うのです。

都市伝説を正しつつも、その方に寄り添い、その方の良さをきちんと、的確に、求められたもの以上のことをお伝えできるアナリスト。それが今必要とされていると思います。

 

 対談の中でも話させて頂いたのですが、ライターという職業柄、さまざまな職業の方に取材をさせて頂きます。どなたに取材をさせて頂くかは、その方がきちんと勉強されているか否かが大部分を占めていたりします。たとえば美容皮膚科の先生に取材する場合もそうです。学会で論文を発表されていたり、最新のマシーンをきちんと導入されていたり。知識をきちんと更新していらっしゃる方。とくに美容皮膚科などに通われる患者様は知識が豊富な方が多いです。だからこそ、それにしっかりと打ち返すことのできる知識や経験がなくてはいけない。骨格診断アナリストもそうだと思います。

 学びの時代とも言われる今、これからも努力をしていかなくてはと対談を通して改めて思ったのでした。みなさん、一緒に頑張りましょう!

 
◆「骨格診断ファッションアナリスト限定CLASSY.トレンド講座」◆
詳細はこちら:
https://classy-online.jp/lifestyle/185032/

二神弓子×棚田トモコ対談はこちら:
https://classy-online.jp/lifestyle/193144/

骨格診断協会のテキストは、ほぼ毎日持ち歩いています。骨格診断関連の記事を書いたり、提案するコーディネートを考えるとき、見たことのない斬新なデザインを目にしたとき…とにかく何度も何度も開いて確認します。どの骨格タイプにもあてはまらないデザインを各骨格タイプに似合うようにするにはどうしたらいいかを提案できるか否かが腕の見せ所だと思っています。

◆CLASSY.ONLINEでも骨格診断コラム連載中◆
CLASSY本誌の中から骨格タイプ別のコーデをご紹介する
骨格別似合う服ベスト5」

↓こちらからご覧ください↓
https://classy-online.jp/classy_tags/骨格診断/


棚田トモコ

神奈川県出身。愛称は〝ティナ〟

光文社CLASSY.やJJなどを中心にファッションや美容ページ企画などのライターとして活躍する傍ら、骨格診断アナリスト協会(ICBI)にて骨格診断のディプロマを取得。以降〝骨格診断アナリスト〟としても活動中。